母が救急搬送された時。
自分でも意外だったのが、割と冷静でいられたことでした。
介護施設の職員として働いていた時に、 何度か急変対応にも関わることがあったからかもしれません。
もし何の経験もなく、母のあんな状態を目の当たりにしていたら…。
大学時代、もともと児童福祉に携わりたいと思っていたんです。
それが、なんのご縁だったか高齢者領域のホームヘルパーの資格をすすめられ、冬休み中に講義に通い取得しました。
今となっては、この流れも実は壮大なフラグだっ たんじゃないかとすら思いますね。
そんなわけで今度は職員ではなく家族として、 介護と向き合うことになりました。
悪いように考えればキリがないほど出てくるけど、 その中で救いだったと思えたこともあります。
■発見が早く、命が助かったこと
救急車がすぐに駆け付けてくれて搬送先もスムーズに見つかり、一命を取りとめました。
この頃の母は、私の娘との朝散歩を日課にしていたのですが、当日は私の仕事が休みで、みんな家の中で過ごしていました。
本当に不謹慎だけど、発症したのがこの日で良かったのかもしれません。
■麻痺側が利き手ではなかったこと
母はもともと右利き。出血したのが脳の右側だったため、 麻痺が残ったのは左半身でした。
もし右に麻痺が残っていたら、 身の回りの生活動作も一からやり直しとなっていたところです。
■比較的若い年齢での発症だったこと
先生からは「麻痺は残るし、 自宅復帰するためには相当なリハビリが必要になる。」と言われていて。
ただ、「60代なので(体力的に)リハビリに耐えられるかも。」 とも提案され、リハビリに専念できる施設を紹介して頂きました。
おかげさまで、今こうして自宅で生活を送ることができています。
私自身がもとからネガティブというか…何か問題が起こると、 良くない方へ良くない方へと思考が引きずられてしまいがちです。
負のループにはまりかけた時に、
「ちょっと待て」と。
「意識的に角度を変えて物事を見てみよう」と、最近になってようやく言い聞かせられるようになってきた…気がします。